「除外キーワード機能」を活用して、広告費をおさえながら売上は維持する

Amazon広告において除外キーワードを設定することで、売上に繋がらないキーワードを除外して広告費を削減することができます。
広告費を削減しつつ売上を維持することにより、ACOS(売上高広告費比率)の最小化を狙います。
『除外キーワード機能』とは
Amazon広告における『除外キーワード機能』とは、自社商品の売上に繋がらないキーワードを広告配信から除外できる機能のことです。
除外キーワードを設定することによって、CV(注文数)が発生しない、あるいは意図しない検索語句での広告表示とクリックを防止し、過剰な広告費消化を抑えることができます。
例えば、メンズ用の帽子を販売するために、Amazonに広告を出稿したとします。
1ヶ月間の配信結果を見た時に、「キャップ メンズ」という検索キーワードでの広告費は増加しているものの、「キャップ メンズ」というキーワードでは売上には繋がりませんでした。
この場合、「キャップ メンズ」に関連するキーワード群では今後CVが発生しない可能性が高いため、広告配信から除外しても良いキーワードだと意思決定することができます。
「キャップ メンズ」に関連するキーワードを除外することによって過剰な広告費消化を抑えて、売上を維持することを目指します。
このように、除外キーワードの設定によってCVが発生しないキーワードの広告配信を抑えることで、ACOS(売上高広告費比率)の最小化を狙います。
※ACOSとは、「Advertising Cost of Sale」の頭文字を取ったものであり、広告宣伝に売上のどれだけを投じたか(投じるか)を知るための指標になります。
ACOS (売上高広告費比率)(%)= 広告宣伝費 ÷ 売上高 × 100
ACOSが小さければ小さいほど、広告宣伝費に対して効率的に売上を上げることができているということになります。
キャンペーンに除外キーワードを設定する方法
キャンペーン管理画面を開き、「除外キーワード」という項目から除外キーワードを設定することができます。
除外するキーワード一覧を入力して保存することで、こちらのキャンペーンの広告配信においてそのキーワードでの配信を停止することができます。
これらの設定によって、設定した除外キーワードでは広告が表示されなくなります。
検索キーワードレポートより、除外すべきキーワード一覧を抽出する方法
除外すべきキーワード一覧を抽出するためには、過去の配信結果を分析できる検索キーワードレポートデータを活用するのが効果的です。
過去の広告配信において広告費が消化されているのに売上が0であった検索キーワードは、今後の広告配信においても売上が0である可能性が高いからです。
過去一定期間における広告配信結果は、「検索キーワードレポート」より抽出することができます。
検索キーワードレポートをダウンロードするには、アカウント管理画面を開き、「レポート」をクリックします。
次の画面では、「レポートを作成」をクリックします。
レポートダウンロード画面では、スポンサープロダクト広告とスポンサーブランド広告のどちらの広告の検索キーワードレポートをダウンロードするのかを選択します。
レポートタイプは「検索ワード」、集計単位は「合計」、データの期間は「過去30日間」を選択し、レポートをダウンロードします。
「レポートを実行」をクリックすると、検索キーワードレポートデータが記載されているエクセルファイルがダウンロードされます。
レポートでは、カスタマーの検索キーワードごとにそのキーワードのインプレッション、クリック数、CTR、クリック単価、売上、売上高広告費比率、ROASなどの主要指標を閲覧することができます。
その中で、「広告がクリックされてから14日間の総売上高」が0円の検索キーワードに注目します。
これらの検索キーワードは、配信された広告がクリックされてから14日間以内に売上が発生していないということを意味します。
こうした検索キーワードは、カスタマーが広告をクリックして広告費が消化されているのに、売上が発生していないキーワードです。
広告を配信しても売上が発生せず、広告費だけを消化する可能性が高いキーワード群ですので、こうした検索キーワードを除外キーワードに設定することで、売上を維持させたままより効率よく広告配信をすることができます。
除外キーワードの設定は、ACOS(売上高広告費比率)を低下させたい場合に有効な施策
除外キーワードの設定は、ACOS(売上高広告費比率)を低下させたい場合に有効な施策です。
広告費は消化されているのに売上は上がっていないキーワードを除外する設定なので、売上を増加させたい場合に有効な施策ではありません。
除外キーワードを設定することによって、3つの広告結果が見込まれます。
1.広告費の削減
2.売上の維持
3.ACOS(売上高広告費比率)の低下
過去の配信データが存在しない場合は除外キーワードに設定すべきキーワードを見つけ出すことが困難なため、Amazonにて少なくとも1ヶ月間程度は広告配信を継続しているキャンペーンにおいて有効な施策です。
広告配信を開始して既に1ヶ月以上が経過している既存キャンペーンに対して、広告費の削減あるいはACOS(売上高広告費比率)の低下を目標とする場合に、除外キーワードの設定を検討してください。
● Amazon広告における『除外キーワード機能』とは、自社商品の売上に繋がらないキーワードを広告配信から除外する機能のことです。
● 過去の配信結果から検索キーワードレポートデータを分析することで、広告費は消化されているが売上が0のキーワードを抽出し、それらを除外キーワードに設定することで広告費を削減し、ACOS(売上高広告費比率)の低下を狙います。
●除外キーワードの設定は売上を増加させたい場合に有効な施策ではありません。また、過去の配信データが存在しない場合は除外キーワードを見つけ出すことが困難なため、既存キャンペーンのACOS(売上高広告費比率)を低下させたい場合に有効な施策です。