Amazon広告の最適なキャンペーン構成は1キャンペーン1商品がもっとも効果的

Amazonのスポンサープロダクト広告の最適なキャンペーン構成は1キャンペーン1商品です。キャンペーンを細分化することで効果の高い運用を実行できます。
商品数が多く、1キャンペーン1商品の運用が困難な場合は関連商品ごとにキャンペーンを細分化するのが効果的です。
※スポンサープロダクト広告とは
スポンサープロダクト広告とは、キーワードまたは商品をターゲットにし、Amazon内の検索結果や商品詳細ページに商品アイコンを表示させることのできる広告です。
Amazon内の広告表示場所例はこちらです。
広告配信商品に類似した商品を検索しているユーザーに表示されるので、広告商品を知らない潜在顧客に対して広告を表示させることができます。
キャンペーンに設定した商品が広告配信される仕組み
例えば、このような構成のキャンペーンがあったとします。
こちらのキャンペーンをスポンサープロダクト広告で配信した場合、配信した直後の1〜2週間程度は商品1〜商品4が均等に露出されます。
なぜなら、商品1〜商品4のうち、どの商品を重点的に配信すればキャンペーンの売上を最大化できるのか、Amazon上にデータが蓄積されていないからです。データを収集するため、配信初期では商品1〜商品4は均等に露出されます。
しかし、時間が経過するにつれ、商品1〜商品4のうち、どの商品を重点的に配信すればキャンペーンの売上を最大化できるのかについてのデータがAmazon上に蓄積されてきます。
すると、Amazonはキャンペーンの売上を最大化できる商品を優先的に広告露出させるようになります。
例えば、過去のデータに基づき、商品1を重点的に配信することがそのキャンペーンの売上を最大化するために最も効率が良いとAmazonが判断したとします。
すると、商品1ばかりが優先的に露出され、商品2〜商品4の露出が減ってしまうことになります。
つまり、きちんと広告が露出されていれば売上が上がっていたかもしれない商品2〜商品4の露出が減少してしまうのです。
1つのキャンペーンに複数の商品を組み入れるということは、一部の商品の露出を減らし、機会損失を生み出すということでもあります。これはそのキャンペーンの売上を最大化することには繋がりますが、アカウント全体の売上を最大化することには繋がりません。
全ての商品の露出を減らさずに売上を最大化させるためには、1キャンペーンに1商品を設定することが最適ということになります。
1キャンペーン1商品のキャンペーン構成が最適
スポンサープロダクト広告で最も理想的なキャンペーン構成は、1キャンペーン1商品の構成です。
1キャンペーン1商品の構成のメリットは次の3つです。
①全ての商品が満遍なく露出されるため、機会損失を最小限に抑えることができる。
②全ての商品に均等に露出機会が与えられるため、より正確な配信データを収集することができる
③1商品ごとに予算と入札額をそれぞれ設定できるため、1商品ごとのきめ細やかな広告運用が可能になる
こちらの3つの理由により、1キャンペーン1商品に設定することがAmazonの売上最大化に繋がります。
1キャンペーン1商品にキャンペーンを細分化することでROASが改善された事例
1キャンペーンに複数の商品が組み込まれているキャンペーン構成から、1キャンペーン1商品にキャンペーンを細分化することでROAS(※)が劇的に改善した事例があります。
※ROAS=売上高÷広告費用×100(%)
こちらのアカウントでは、1キャンペーンに複数の商品が組み込まれている状態での運用初月のROASは1683%でした。
しかし、1キャンペーン1商品にキャンペーンを細分化したところ、2ヶ月後にROASは次のように改善しました。
2ヶ月目にROAS1946%
3ヶ月目にROAS3529%
と、ROAS、すなわち投資した広告コストの回収率は劇的に改善しました。
また、こちらは同アカウントの売上と売上高広告費比率の推移です。
売上が増加傾向に、売上高広告費比率が減少傾向になっております。
※売上高広告費比率(%)= 広告宣伝費 ÷ 売上高 × 100
このように、1キャンペーン1商品にキャンペーンを細分化することで商品の露出機会の損失を減らし、売上と売上効率を伸ばすことができます。
商品数が多く、1キャンペーン1商品の運用が困難な場合は、商品のカテゴリーごとにキャンペーンを細分化する
しかし、商品数が多いアカウントの場合、1キャンペーン1商品での運用が困難ということもあります。
その場合は、商品のカテゴリーごとにキャンペーンを細分化するのがオススメです。
例えば、Sサイズのパーカー4着、Mサイズのパーカー4着、Lサイズのパーカー4着、XLサイズのパーカー4着を販売するとして、管理工数の問題で1キャンペーン1商品での運用が困難な場合を想定します。
この場合は、次のようなキャンペーン構成にすると良いでしょう。
1キャンペーン1商品のキャンペーン構成よりも露出機会が減少し、商品ごとの細かな運用と分析はできないものの、商品のカテゴリーごとの運用と分析は可能になります。
管理工数の問題で1キャンペーン1商品の運用が困難な場合は、このように商品のカテゴリーごとにキャンペーンを構成すると良いです。
どのような基準で商品をカテゴリー分けするかについては、商品にターゲティングするキーワードから考えるのがオススメです。
例えばTシャツを販売する場合、ユーザーはサイズごとに検索をすることが想定されますので、サイズごとにカテゴリーを分けるのが良いでしょう。
スマホケースを販売する場合、ユーザーはスマホの機種ごとに検索をすることが想定されますので、スマホの機種ごとにカテゴリーを分けるのが良いでしょう。
●Amazonのスポンサープロダクト広告では、1キャンペーンにつき1商品を配信するのが最も効果的なキャンペーン構成である。
●管理工数等の問題により1キャンペーン1商品の構成が困難な場合、商品のカテゴリーごとにキャンペーンを細分化する
●どのような基準で商品をカテゴリー分けするかについては、商品にターゲティングするキーワードから考える